有機米デザイン

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「環境保全型スマート農業」の構築に向け にかほ市で5者連携協定

「環境保全型スマート農業」の構築と推進による地域活性化について
官民連携による持続可能な農業のモデル化、地域社会の発展のため5者連携協定を締結

株式会社権右衛門(本社:秋田県にかほ市 代表取締役:須田貴志)、TDK株式会社(本 社:東京都中央区 社長執行役員:齋藤昇)、井関農機株式会社(本社:東京都荒川区 代 表取締役社長執行役員:冨安司郎)、有機米デザイン株式会社(本社:東京都小金井市 代 表取締役:山中大介)及びにかほ市(秋田県にかほ市 市長:市川雄次)(以下、5 者)は 「環境保全型スマート農業」の構築と推進に向けて必要な検証を行うことで、にかほ市にお ける持続可能な農業のモデル化とその普及拡大を実現し、ひいては地域社会の発展に資す ることを目的とした環境保全型スマート農業の連携推進に関する 5 者連携協定を本日(5 月 17 日)締結いたしました。

1.本連携協定締結の目的
全国の地方都市が抱える共通の課題として、農業分野に於いては営農継承と環境、食の安全 性など関連する様々な課題が挙げられています。5 者はこれらの課題解決の一策として、具 体的かつ物理的な手法により解決すべく、自動抑草ロボットを用いた「環境保全型スマート 農業」の構築とその推進を行う事を目的に連携協定を締結いたしました。 本協定を通じ、地域営農者の知識と経験と融合し、環境(Environment)と先端技術 (Intelligence Technology)の掛け合わせ(X)により、地域課題解決の出口(Exit)へ向けて 取り組みを開始し、2025 年をめどに、「環境保全型スマート農業」の構築を目指します。さ らに地域が抱える課題の解決にも貢献し、地域社会とともに将来世代における持続可能な 社会構築に向けた貢献を果たしていきたいと考えています。

2.主な連携内容と各者の役割
今後、5 者は、協定をもとに以下の役割を果たし、協働で取組んで参ります。

2-1.連携事項 にかほ市において環境保全型スマート農業の技術を活用した栽培の省力化及び生産性 の向上を実践し、環境負荷の低い稲作工程のモデルを確立する。

2-2.各者の役割
 株式会社権右衛門 :圃場における抑草ロボット及び環境保全型スマート農業機器の検証並びに実圃場の展開
 TDK 株式会社 :環境保全型スマート農業技術を活用した環境負荷の低い稲作工程の確立
 井関農機株式会社 :環境保全型スマート農業機器及び関連技術の提案
 有機米デザイン株式会社:抑草ロボットの開発及び提供
 にかほ市 :にかほ市での環境保全型スマート農業の推進

3.協定締結に関する 5 者代表者のコメント
株式会社権右衛門
代表取締役 須田貴志
 権右衛門はにかほ市で代々400年以上続く米農家でした。農業後継者不足、荒れた田んぼ が増え続けている現状を解決したく、昨年、農業生産法人を設立いたしました。 今回のこの連携協定を機に、「環境保全型スマート農業のまち」を全国に発信し、 若者に新しい農業の魅力を伝え、農業人口を増やし、地域のベテラン農家と一緒になってに かほ市の農業を盛り上げます。

TDK 株式会社
代表取締役会長 石黒成直
 少子高齢化や人口減少など、日本の様々な地域が抱える課題解決には地域特有の資源 を生かした実効性のある具体的な施策と持続可能な地域づくりが求められています。 それは当地出身の TDK 創業者である齋藤憲三が掲げた「農工一体」の熱い思いを具現化す ることでもあります。今回、このプロジェクトに関わっている皆さまとともに「環境保全型 スマート農業」のあり方を模索し、TDK が保有する技術、ソリューションの提供を通じ地 域社会の持続的な成長実現に貢献してまいりたいと考えます。

井関農機株式会社
代表取締役社長執行役員 冨安司郎
当社は「食と農と大地のソリューションカンパニー」として、豊かな社会の実現を目指して います。地域社会で環境保全型スマート農業の技術を活用した栽培の省力化及び生産性の 向上を実践し、環境負荷の低い稲作工程のモデル確立のためには、各社との連携、協力が必 要だと考えています。 この度の連携において、当社のスマート農業機械・スマート農業技術を用い、連携各社の皆 さまとともに環境保全型スマート農業技術を構築し、にかほ市における持続可能な農業の 普及拡大とその実現を目指してまいります。

有機米デザイン株式会社
代表取締役 山中大介
 日本の農業が抱えている最大の課題は、今後ますます加速する担い手の減少です。 現在、国内における基幹的農業者は 140 万人ですが、そのうち 65 歳以上が 7 割を占めてお り、この 10 年の間、毎年約 5%少ずつ減少しています。 この課題を解決するためには、農業そのものが若者にとって魅力的な産業となることが必 要不可欠であり、その答えの一つが有機農業(環境共生型農業)であると私たちは考えてい ます。 当社の開発するアイガモロボを通じて、秋田県にかほ市から若者が希望を持てる農業環境 の実現に貢献して参ります。

にかほ市
市長 市川雄次
 この連携協定は、「地域貢献」「農業の魅力アップ」「農業者のサポート」という各社・皆様 の想い・情熱が形となったものと私は考えます。日本全国の多くの市町村の中で「にかほ市」 が対象地となったことは光栄であり、大きなチャンスと捉えております。 先端技術と情熱を有する各社・皆様の力をお借りして、新たな農業の手法を模索するこの取 り組みを成功させ、新たなにかほ市の農業、豊かな地域社会の実現を目指して参ります。

4.補足
株式会社権右衛門について
秋田県にかほ市で400年以上農業を続けている個人経営を 2021 年 1 月に法人化。 弊社の生産の場であるにかほ市は鳥海山から慈恵豊かな水を始め、たくさんの恵みを頂い ています。生産の場でこの水を汚すことなく、海に返したい。そして、空も土も損なうこと なく、生き物たちと共存できる自然を残したいと 20 年以上、環境保全型農業に取り組んで います。

TDK 株式会社について
TDK 株式会社(本社:東京)は、スマート社会における電子デバイスソリューションのリ ーディングカンパニーを目指しています。 独自の磁性素材技術をその DNA とし、最先端 の技術革新で未来を引き寄せ(Attracting Tomorrow)、社会の変革に貢献してまいります。

当社は各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」 を事業化する目的で 1935 年に設立されました。主力製品は、積層セラミックコンデンサ、 アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、 ピエゾおよび保護部品等の各種受動部品をはじめ、温度、圧力、磁気、MEMS センサなど のセンサおよびセンサシステムがあります。さらに、磁気ヘッドや電源、二次電池などです。

これらの製品ブランドとしては、TDK、EPCOS、InvenSense、Micronas、Tronics、TDK- Lambda があります。 アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業 電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展 開しています。2022 年 3 月期の売上は約 1 兆 9000 億円で、従業員総数は全世界で約 117,000 人です。

井関農機株式会社について
代表取締役社長:冨安 司郎 「農家を過酷な労働から解放したい」という創業者の理念のもと 1926 年に創立。以来、農 業機械総合専業メーカーとして、効率化・省力化を追求した画期的な農業機械を他に先駆け 開発し、農業の機械化・近代化に貢献してまいりました。現在では「食と農と大地」のソリ ューションカンパニーとして、国内のみならず世界の持続的な食料生産、そして住みよい街 づくりなど、人々の日々の暮らしを支えています。
近年では、ロボット・ICT などの先端技術を駆使したスマート農業や先進的営農・栽培技術 の研究・実証や担い手への普及支援を通じ、「魅力ある=儲かる農業」の実現に向け「ハー ド(農業機械)」と「ソフト(営農技術)」の両面から、新時代の農業をサポートしています。

有機米デザイン株式会社ついて
本社:東京都小金井市中町 2 丁目 24 番 16 号 農工大多摩小金井ベンチャーポート 101 代表取締役:山中 大介

街づくり会社のヤマガタデザインの出資により 2019 年 11 月に設立。有機米の栽培におけ る課題を解決し、農業者の所得向上と有機米マーケットの拡大に取り組むことを目的に、有 機米栽培の大きな課題となる除草作業を省力化する自動抑草ロボットの開発や有機米栽培 のノウハウの確立に向けた研究開発に取り組む。東京農工大学とは有機米の栽培に関する 知見の収集と諸課題の解決に向けた共同研究を 2020 年に開始。

にかほ市について にかほ市は平成17年10月1日に、仁賀保町、金浦町、象潟町が合併し誕生しました。人 口は約2万 3 千人、秋田県南西部に位置し、南に鳥海山、西に日本海を臨む、山と海に抱か れた風向明媚なまちです。TDK 株式会社の創業者である齋藤憲三氏のふるさとであり、電 子部品を主体とする「工業」、稲作を中心とした「農業」、日本海の豊かな恵みを生かした「漁 業」、貴重な歴史・文化遺産に支えられた「観光」など、地域資源に恵まれ、伝統ある文化 と最新の技術がバランスよく共存するまちでもあります。