ー 未来への種まき。有機米デザインが創る、持続可能な農業の世界 ー
当社は、「水田の自動抑草ロボットの開発」と「有機米の生産支援・流通販売」のトータルサポート体制を通じ、国内外の有機米マーケットの拡大と生産者の所得向上に取り組んでいます。全国の農業者と共に、有機農業を軸に、豊かな大地と健康な食卓を守りながら経済と環境の両立を追求し、持続可能な農業の実現を目指します。ここから、稲作の新たな時代へ!
まったく新しい雑草対策として、水田に浮かべる自動抑草ロボットを開発しています。水稲の有機栽培を行ううえで最も工数のかかる除草作業の省力化に寄与し、有機農業(またはそれに準ずる栽培方法)の面積拡大、生産性向上を目指します。本ロボットは、代掻き後の水田を自律航行して、水中を撹拌し泥を巻き上げることで光を遮り、土の物理性に影響を及ぼし、水面下にある雑草の生長を抑制します。これにより、除草剤を使わずに雑草が生えにくい状態をつくることで、除草にかかっていた労力を大幅に削減できます。【*国際特許出願中】
※2022年度に実証した生産者のうち
全国の有機米生産者や農業団体、JA、企業等と連携し、有機米(またはそれに準ずる栽培での米)の適正価格での買取(※)を行っています。同時に、独自の流通網を構築して、年間を通じて消費者や小売業者に安定的に有機米をご提供いたします。
(※)有機JAS認証に取り組む最初の2年間の転換期間中の買取も対応します。
取り組みの背景
日本の農業は今や深刻な担い手不足、高齢化の問題を抱えています。事実、基幹的農業者は136万人、65歳以上の割合が70%、直近の10年間を平均すると約5%ずつ減少しているのが現実です。米は、主食用穀物として長年に渡って国も保護してきましたが、米の買取単価は下落傾向で、生産者の経済/経営的なリスクは年々高まるばかりです。同時に、お米の生産に使用される農薬や化学肥料が環境に与える影響も地球規模での課題となっています。私たちはこれら課題を解決するために、有機農業(またはそれに準ずる栽培方法)でのお米の生産販売を普及推進するという答えに辿り着きました。
有機農業は利益率の高い農業を目指すことが可能ですが、現時点、国内ではまだまだ普及しているとは言えません。国内の総耕地面積における割合はわずか0.2%です。一方で、目を世界に転じると、有機農業の栽培面積は増加しており、有機食品に対する消費者の需要も世界中で増加している成長産業と認識されています。国内でも、近年、健康志向や食への関心の高まりによって、消費者側のニーズが高まっていることから、スーパーや百貨店などの小売側も売上が伸びています。栽培/サプライチェーンの課題が解決されれば、有機米の市場は、海外輸出はもとより日本国内においても大きな可能性があると私たちは考えています。また、2021年5月に農水省より発表された「みどりの食料システム戦略~食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現~」には「耕地面積に占める有機農業の取組面積を25%、100万haに拡大」との目標が掲げられており、目標達成に向けて貢献します。
(農林水産省HP)
※有機食品の市場規模1850億円(2017年推計)のうち有機米の推定市場規模は220億円程度と見込んでいます。